バレンタインに、ごめんねと繰り返す02.16(水)

友人に嘘をついて
遠まわしに会わないと言葉を告げる
会わないのか　会えないのか
自分でもわからないけど。
過ぎたバレンタイン
恋人のいない私たち
作らない私に
あなたがケーキを焼いてくれた
会える？届けるよ
そのメールを数時間見なかったことにした
やっと返したメールで
あなたは怒りもせずに
ただ残念だと　そう告げた
ごめんねと繰り返す私
会えなくてごめん
(会わなくてごめん)
嘘をついてごめん
(何も言わなくてごめん)
はっきりと、言わなくてごめん

ラッピングされたチョコはなんとなく買えなくて
いつも通りのお菓子を買った
眉間にしわをよせながら
いろんなことを考えて
一つ、つまんで食べた。
甘いのに　満たされない
一つ食べても満たされない
二つ食べても満たされない
口を開けて流し込んでみるけど
のどが詰まっただけで何も変わらない
あなたは焼いたケーキをどうしただろう
自分で食べたのかな
本当は欲しかった
作ってくれたあなたの笑顔ごと
私の物にしたかった
後悔と虚しさを
集めて空の箱に入れてゴミ箱に入れた
感謝と後ろめたさを思い出して
空箱を持ち上げて潰して捨てた
これは紙ごみだ。
飽きれるほど頭は冴えている